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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

2023-01-01から1年間の記事一覧

荒かりし 浪《なみ》のまよひに 住吉の 神をばかけて 忘れやはする〜住吉の神の御神徳を偉大なものと感じる惟光。確かに霊験を見たと言う源氏の君

荒かりし 浪《なみ》のまよひに 住吉の 神をばかけて 忘れやはする 住吉の神の御神徳を偉大なものと感じる惟光。 確かに霊験を見たと言う源氏の君 (by 源氏の君) 〜あの須磨の大嵐が荒れ狂った時に 念じた住吉の神の御神徳を どうして忘られることができよ…

住吉の 松こそものは 悲しけれ 神代のことを かけて思へば〜源氏は、夜通しいろいろの音楽舞楽を広前に催した。住吉の神の徳を偉大なものに感じていた惟光

住吉の 松こそものは 悲しけれ 神代のことを かけて思へば 源氏は、夜通しいろいろの音楽舞楽を広前に催した。 住吉の神の徳を偉大なものに感じていた惟光 (源氏の君に by 惟光) 〜住吉の松を見るにつけ感慨無量です 神代の昔のことが 忘れられずに思われ…

おしなべて たたく水鶏に 驚かば うはの空なる 月もこそ入れ〜おどけて戯言を言う源氏は、貞淑な花散里を信頼している。

おしなべて たたく水鶏に 驚かば うはの空なる 月もこそ入れ おどけて戯言を言う源氏は、 貞淑な花散里を信頼している (花散里の君に by 源氏の君) 〜どの家の戸でも叩く水鶏の音に驚いて 見境なしに戸を開けたら (わたし以外の) いい加減な月の光が入っ…

水鶏(くいな)だに 驚かさずば いかにして 荒れたる宿に 月を入れまし〜水鶏が近くで鳴くのを聞いて 懐かしい調子でいう花散里の君

水鶏だに 驚かさずば いかにして 荒れたる宿に 月を入れまし 水鶏が近くで鳴くのを聞いて 懐かしい調子でいう花散里の君(源氏の君に by 花散里) 〜せめて水鶏だけでも 戸を叩いて知らせてくれなかったら どのようにしてこの荒れた宿に 月の光を迎え入れる…

数ならぬ み島がくれに 鳴く鶴《たづ》を 今日もいかにと訪《と》ふ人ぞなき〜源氏の君からの手紙を読み、頼りにし信頼する明石の上

数ならぬ み島がくれに 鳴く鶴《たづ》を 今日もいかにと訪《と》ふ人ぞなき 源氏の君からの手紙を読み、 頼りにし信頼する明石の上(源氏の君に by 明石の君) 〜物の数ではない 島の影に隠れてなく鶴‥ 人数に入らないわたしのもとで育つわが子を 今日の五…

海松や 時ぞともなき かげにゐて 何のあやめも いかにわくらん〜源氏の君は、我が子への恋しさと 姫君を京に迎えたい旨の手紙を送る

海松や 時ぞともなき かげにゐて 何のあやめも いかにわくらん 我が子への恋しさと 姫君を京に迎えたい旨の手紙を送る源氏の君 (明石に by 源氏の君) 〜海松は、 いつも変わらない岩陰にいたのでは、 今日が 五日の節句の五十日の祝いと どうしてお分りに…

たれにより 世をうみやまに 行きめぐり 絶えぬ涙に 浮き沈む身ぞ〜嫉妬をする紫の上をなだめる源氏の君

たれにより 世をうみやまに 行きめぐり 絶えぬ涙に 浮き沈む身ぞ 嫉妬をする紫の上をなだめる源氏の君 (紫の上に by 源氏の君) 〜いったい誰のために このつらい世を海や山にさまよって 止まることのない涙を流して 浮き沈みしてきたのでしょうか 【第13帖…

思ふどち 靡《なび》く方には あらずとも 我ぞ煙に先立ちなまし〜忘られぬ風に明石の上の話をする源氏に 紫の上は恨めしく悲しく思う

思ふどち 靡《なび》く方には あらずとも 我《われ》ぞ煙に先立ちなまし 忘られぬ風に明石の上の話をする源氏に 紫の上は恨めしく悲しく思う(by 紫の上) 〜相思相愛のあなた達が 同じ方向になびいているのとは違って わたしは先に煙となって死んでしまいた…

一人して 撫《な》づるは袖の ほどなきに 覆《おほ》ふばかりの 蔭《かげ》をしぞ待つ〜明石の上は源氏に感想を少し書き 歌も添えた

一人して 撫づるは袖の ほどなきに 覆《おほ》ふばかりの 蔭《かげ》をしぞ待つ 〜わたし一人で 姫君をお世話するには行き届きませんので 貴方の大きなご加護を期待しております 【第13帖 澪標 みおつくし】 明石の君は感想を少し書いて、 一人して 撫《な》…

いつしかも 袖うちかけん をとめ子が 世をへて撫《な》でん 岩のおひさき〜源氏は明石に乳母を派遣した。源氏の心は明石に傾き尽くしていた。

いつしかも 袖《そで》うちかけん をとめ子が 世をへて撫《な》でん 岩のおひさき 源氏は明石に乳母を派遣した。 源氏の心は明石に傾き尽くしていた。 (明石に by 源氏の君) 〜早くわたしの手元に姫君を引き取って 世話をしてあげたい 天女が羽衣で岩を撫…

うちつけの 別れを惜しむ かごとにて 思はん方に 慕ひやはせぬ〜源氏の冗談に 笑って返歌をし 冷かした🌷

うちつけの 別れを惜しむ かごとにて 思はん方に 慕ひやはせぬ 源氏の冗談に 笑って返歌をし 冷かした (源氏の君に by 明石の姫君の乳母〈宣旨の娘〉) 〜口から出まかせの別れを惜しむことばにかこつけて 本当は、 恋しい方のいらっしゃる所に行きたいので…

かねてより 隔てぬ中と ならはねど 別れは惜しき ものにぞありける〜源氏は、我が子の新しい乳母を訪ね、乳母に冗談を言う🌷

かねてより 隔てぬ中と ならはねど 別れは惜しき ものにぞありける 源氏は、我が子の新しい乳母を訪ね 乳母に冗談を言う (明石の姫君の乳母〈宣旨の娘〉に by 源氏の君) 〜以前から特に親しい仲であったわけではないが それでも、 別れは惜しい気がするも…

かへりては かごとやせまし 寄せたりし 名残《なごり》に 袖の乾《ひ》がたかりしを〜源氏は 五節の君に違いないと思って返事を送った

かへりては かごとやせまし 寄せたりし 名残《なごり》に 袖の乾《ひ》がたかりしを 源氏は 五節の君に違いないと思って返事を送った (五節の君に by 源氏の君) 〜かえってこちらこそ愚痴を言いたいくらいです、 ご好意を寄せていただいて それ以来 涙に濡…

須磨の浦に 心を寄せし 船人の やがて朽《く》たせる 袖を見せばや〜大弐《だいに》の娘の五節《ごせち》は名を伏せて源氏に手紙を送った

須磨の浦に 心を寄せし 船人の やがて朽《く》たせる 袖を見せばや 大弐《だいに》の娘の五節《ごせち》は 名を伏せて源氏に手紙を送った (源氏の君に by 大弐の娘 五節の君) 〜須磨の浦で 好意を寄せていた舟人の そのまま涙で朽ちさせてしまった袖を お…

歎きつつ 明石の浦に 朝霧の 立つやと人を 思ひやるかな〜源氏は明石からの使いに 手紙を持たせて帰した🌊

歎きつつ 明石の浦に 朝霧の 立つやと人を 思ひやるかな 源氏は明石からの使いに 手紙を持たせて帰した (明石の君に by 源氏の君) 〜貴女がお嘆きになりながら 暮らしていらっしゃる明石の浦には その嘆きの息が朝霧となって 立ちこめているのではないかと…

宮ばしら めぐり逢ひける 時しあれば 別れし春の 恨み残すな〜朱雀帝が君主としての過失を自らお認めになる情を優しくお見せになる🌕

宮ばしら めぐり逢ひける 時しあれば 別れし春の 恨み残すな 朱雀帝が君主としての過失を 自らお認めになる情を優しくお見せになる (源氏の君に by 朱雀帝) 〜こうしてめぐり会える時があったのだから あの別れた春の恨みはもう忘れてください 【第13帖 明…

わたつみに 沈みうらぶれ ひるの子の 足立たざりし 年は経にけり〜美しい十五夜の月のもと 兄帝と源氏は語り合う🌕

わたつみに 沈みうらぶれ ひるの子の 足立たざりし 年は経にけり 美しい十五夜の月のもと 兄帝と源氏は語り合う (兄帝に by 源氏の君) 〜海浜でうちしおれて 落ちぶれながら蛭子のように 立つことも身動きも取れず 何年も過ごしてきました 【第13帖 明石 …

都出《い》でし 春の歎《なげ》きに 劣らめや 年ふる浦を 別れぬる秋〜源氏は何年も過ごした明石を離れることが名残惜しく思う。袖で涙を拭う源氏🌊

都出《い》でし 春の歎《なげ》きに 劣らめや 年ふる浦を 別れぬる秋 源氏は何年も過ごした明石を離れることが名残惜しく思う。 袖で涙を拭う源氏(明石入道に by 源氏の君) 〜都を出発した時の あの春の悲しさに決して劣るだろうか 何年も過ごした この明…

世をうみに ここらしほじむ 身となりて なほこの岸を えこそ離れね〜明石入道はせめて国境までは 源氏のお供をさせていただきますと言う🪷

世をうみに ここらしほじむ 身となりて なほこの岸を えこそ離れね 明石入道はせめて国境までは 源氏のお供をさせていただきますと言う (源氏の君に by 明石入道) 〜世の中が嫌になって 長年この海辺で潮風に吹かれて暮らして来ましたが、 なお依然として…

かたみにぞ かふべかりける 逢ふことの 日数へだてん 中の衣を〜源氏のために調製された狩衣に書かれた明石の君の歌🪷それに対しての源氏の返歌

かたみにぞ かふべかりける 逢ふことの 日数へだてん 中の衣を 源氏のために調製された狩衣に書かれた明石の君の歌 それに対しての源氏の返歌(明石の君に by 源氏の君) 〜お互いに形見として着物を交換しましょう また逢える日までの間の二人の仲の、 この…

寄る波に たち重ねたる 旅衣 しほどけしとや 人のいとはん〜明石入道は一同に立派な餞別を用意した。源氏の装束は特に精選して調整してあり、その狩衣に明石の君の歌が書かれてあった。

寄る波に たち重ねたる 旅衣 しほどけしとや 人のいとはん 明石入道は一同に立派な餞別を用意した。 源氏の装束は特に精選して調整してあり、 その狩衣に明石の君の歌が書かれてあった。 (源氏の君に by 明石の君) 〜ご用意致しました旅のご装束は 寄る波…

年経つる 苫屋《とまや》も荒れて うき波の 帰る方にや 身をたぐへまし〜源氏が人目を忍んで送った手紙‥明石の君は自分の気持ちをそのまま書いた返歌をする🪷

年経つる 苫屋《とまや》も荒れて うき波の 帰る方にや 身をたぐへまし 源氏が人目を忍んで送った手紙‥ 明石の君は自分の気持ちをそのまま書いた返歌をする (源氏の君に by 明石の君) 〜長年住みなれたこの苫屋も、 あなた様が立ち去った後は荒れはてて つ…

うち捨てて 立つも悲しき浦波の 名残《なごり》いかにと 思ひやるかな〜出立の朝、源氏は時間と人目を盗んで明石の君に手紙を書き送った🪷

うち捨てて 立つも悲しき浦波の 名残《なごり》いかにと 思ひやるかな 出立の朝、 源氏は時間と人目を盗んで明石の君に手紙を書き送った (明石の君に by 源氏の君) 〜あなたを置いて 明石の浦を旅立つわたしも悲しい気がしますが 後に残ったあなたは さぞ…

逢《あ》ふまでの かたみに契る 中の緒《を》の しらべはことに 変はらざらなん〜琴の調子が狂わない間に必ず逢おうと明石の君を言いなだめる源氏🪷

逢《あ》ふまでの かたみに契る 中の緒《を》の しらべはことに 変はらざらなん 琴の調子が狂わない間に必ず逢おうと 明石の君を言いなだめる源氏 (明石の君に by 源氏の君) 〜今度逢う時までの 形見に残した琴の中の緒の調子のように 二人の仲の愛情も、 …

なほざりに 頼めおくめる  一ことを つきせぬ音《ね》にやかけてしのばん〜源氏は熱情を込めて明石の君に将来を誓う。それに応える明石の君の歌🌸

なほざりに 頼めおくめる 一ことを つきせぬ音《ね》にやかけてしのばん 源氏は熱情を込めて明石の君に将来を誓う。 それに応える明石の君の歌 (源氏の君に by 明石の君) 〜あなたがいい加減にお約束くださったお言葉でしょうが、 私はいつまでも悲しくて…

かきつめて 海人《あま》の焼く藻《も》の 思ひにも 今はかひなき 恨みだにせじ〜源氏との別れを悲しみ 涙にくれる明石の君🪷

かきつめて 海人《あま》の焼く藻《も》の 思ひにも 今はかひなき 恨みだにせじ 源氏との別れを悲しみ 涙にくれる明石の君 (源氏の君に by 明石の君) 〜かきあつめて 海人が焚く藻塩火のように物思いが尽きず、 悲しい気持ちでいっぱいですが、 今は申して…

このたびは 立ち別るとも 藻塩《もしほ》焼く 煙は同じ 方《かた》になびかん〜別れを悲しむ明石の君を慰める源氏🪷

このたびは 立ち別るとも 藻塩《もしほ》焼く 煙は同じ 方《かた》になびかん 別れを悲しむ明石の君を慰める源氏 (明石の君に by 源氏の君) 〜今はいったんお別れしますが、 藻塩焼く煙が同じ方向にたなびいているように いずれは一緒に暮らしましょう 【…

うらなくも 思ひけるかな 契りしを 松より波は 越えじものぞと〜信じていた源氏の告白に 悲しく悔しい思いをする紫の上🪷

うらなくも 思ひけるかな 契りしを 松より波は 越えじものぞと 信じていた源氏の告白に 悲しく悔しい思いをする紫の上 (源氏の君に by 紫の上) 〜固い約束をしましたので、無邪気にも 何の疑いもなく信じておりました 末の松山のように、心変わりはないも…

しほしほと まづぞ泣かるる かりそめの みるめは海人《あま》の すさびなれども〜明石の君との事を紫の上に告白し、言い訳する源氏の君💦

しほしほと 先《ま》づぞ泣かるる かりそめの みるめは海人《あま》の すさびなれども 明石の君との事を紫の上に告白し、 言い訳する源氏の君(紫の上に by 源氏の君) 〜貴女のことが思い出されて、 さめざめと泣けてしまいます ほんの出来心の かりそめの…

秋の夜の 月毛の駒よ 我が恋ふる 雲井に駈《か》けれ 時の間も見ん〜入江の月夜が美しい夜。紫の上が恋しい源氏🌊

秋の夜の 月毛の駒《こま》よ 我が恋ふる 雲井に駈《か》けれ 時の間も見ん 入江の月夜が美しい夜。紫の上が恋しい源氏(源氏の君の歌) 〜秋の夜の月毛の駒よ、わが恋する都へ天翔っておくれ 束の間でもあの人に会いたいので 【第13帖 明石 あかし】 風流が…