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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

【源氏物語625 第20帖 朝顔7】人知れず 神の許しを 待ちしまに ここらつれなき 世を過ぐすかな〜朝顔の姫君に by 源氏の君🌺

人知れず 神の許しを 待ちしまに

ここらつれなき 世を過ぐすかな

朝顔の姫君に by 源氏の君🌺

〜誰にも知られず 神の許しを待っていた間に、

 長年つらい世を過ごしてきたことです。

 

源氏物語625 第20帖 朝顔7】

「今になりまして、

 お居間の御簾の前などにお席をいただくことかと

 私はちょっと戸惑いがされます。

 どんなに長い年月にわたって

 私は志を申し続けてきたことでしょう。

 その労に酬《むく》いられて、

 お居間へ伺うくらいのことは

 許されていいかと信じてきましたが」

と言って、源氏は不満足な顔をしていた。

 

「昔というものは皆夢でございまして、

 それがさめたのちのはかない世かと、

 それもまだよく決めて思われません境地に

 ただ今はおります私ですから、

 あなた様の労などは静かに考えさせていただいたのちに

 定《き》めなければと存じます」

女王の言葉の伝えられたのはこれだった。

だからこの世は定めがたい、頼みにしがたいのだと、

こんな言葉の端からも源氏は悲しまれた。

「人知れず 神の許しを 待ちしまに

 ここらつれなき 世を過ぐすかな」

ただ今はもう神に託して

おのがれになることもできないはずです。

一方で私が不幸な目にあっていました時以来の

苦しみの記録の片端でもお聞きくださいませんか」

源氏は女王と直接に会見することを

こう言って強要するのである。

そうした様子なども昔の源氏に比べて、

より優美なところが多く添ったように思われた。

その時代に比べると年はずっと行ってしまった源氏ではあるが、

位の高さにはつりあわぬ若々しさは保存されていた。

🪷表象 written by 藍舟

 

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【源氏物語618 第19帖 薄雲49 完】浅からぬ 下の思ひを 知らねばやな なほ篝火の影は 騒げる

浅からぬ 下の思ひを 知らねばやな

なほ篝火の影は 騒げる

明石の上に by 源氏の君

〜わたしの深い気持ちを御存知ないからでしょうか

 今でも篝火のように

 ゆらゆらと心が揺れ動くのでしょう

 

源氏物語618 第19帖 薄雲49 完】

住み馴れるにしたがって

ますます凄い気のする山荘に待つ恋人などというものは、

この源氏ほどの深い愛情を持たない相手をも

引きつける力があるであろうと思われる。

ましてたまさかに逢えたことで、

恨めしい因縁のさすがに浅くないことも思って歎く女は

どう取り扱っていいかと、

源氏は力限りの愛撫を試みて慰めるばかりであった。

 

木の繁《しげ》った中からさす篝《かがり》の光が

流れの蛍と同じように見える庭もおもしろかった。

「過去に寂しい生活の経験をしていなかったら、

 私もこの山荘で逢うことが心細くばかり思われることだろう」

と源氏が言うと、

いさりせし かげ忘られぬ 篝火《かがりび》は

 身のうき船や 慕ひ来にけん

あちらの景色によく似ております。

不幸な者につきもののような灯影《ほかげ》でございます」

と明石が言った。

浅からぬ 下の思ひを知らねばや

 なほ篝火の 影は騒げる

だれが私の人生観を悲しいものにさせたのだろう」

と源氏のほうからも恨みを言った。

少し閑暇《ひま》のできたころであったから、

御堂《みどう》の仏勤めにも没頭することができて、

二、三日源氏が山荘にとどまっていることで

女は少し慰められたはずである。

 

🌹🎼最果てのルージュ written by のる

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【源氏物語618 第19帖 薄雲49 完】いさりせし 影忘られぬ 篝火は 身の浮舟や 慕ひ来にけむ by 明石の上🪷

いさりせし 影忘られぬ 篝火は

身の浮舟や 慕ひ来にけむ

源氏の君に by 明石の上

〜あの明石の浦の漁り火が思い出されますのは

 わが身の憂さを追って

 ここまでやって来たのでしょうか

 

源氏物語618 第19帖 薄雲49 完】

住み馴れるにしたがって

ますます凄い気のする山荘に待つ恋人などというものは、

この源氏ほどの深い愛情を持たない相手をも

引きつける力があるであろうと思われる。

ましてたまさかに逢えたことで、

恨めしい因縁のさすがに浅くないことも思って歎く女は

どう取り扱っていいかと、

源氏は力限りの愛撫を試みて慰めるばかりであった。

 

木の繁《しげ》った中からさす篝《かがり》の光が

流れの蛍と同じように見える庭もおもしろかった。

「過去に寂しい生活の経験をしていなかったら、

 私もこの山荘で逢うことが心細くばかり思われることだろう」

と源氏が言うと、

いさりせし かげ忘られぬ 篝火《かがりび》は

 身のうき船や 慕ひ来にけん

あちらの景色によく似ております。

不幸な者につきもののような灯影《ほかげ》でございます」

と明石が言った。

浅からぬ 下の思ひを知らねばや

 なほ篝火の 影は騒げる

だれが私の人生観を悲しいものにさせたのだろう」

と源氏のほうからも恨みを言った。

少し閑暇《ひま》のできたころであったから、

御堂《みどう》の仏勤めにも没頭することができて、

二、三日源氏が山荘にとどまっていることで

女は少し慰められたはずである。

🌹🎼最果てのルージュ written by のる

 

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