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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

2023-01-01から1年間の記事一覧

明けぬ夜に やがてまどへる 心には いづれを夢と 分《わ》きて語らん〜訪ねてきた源氏に歌を詠みかけられる。明石入道の娘の返歌🪷

明けぬ夜に やがてまどへる 心には 何《いづ》れを夢と 分《わ》きて語らん 訪ねてきた源氏に歌を詠みかけられる。 明石入道の娘の返歌(源氏の君に by 明石入道の娘) 〜明けぬ夜の闇に そのまま迷っておりますわたしには どちらが夢か現実かも わかりませ…

むつ言を 語りあはせん 人もがな うき世の夢も なかば覚《さ》むやと〜源氏は 明石入道の娘を訪れ声をかける🪷

むつ言を 語りあはせん 人もがな うき世の夢も なかば覚《さ》むやと 源氏は 明石入道の娘を訪れ 声をかける (明石入道の娘に by 源氏の君) 〜睦言を語り合える相手が欲しいものです この辛い世の夢がいくらかでも覚めやしないかと 【第13帖 明石 あかし】…

思ふらん 心のほどや やよいかに まだ見ぬ人の 聞きか悩まん 〜明石入道の娘の返事は 京の貴女に劣らぬほどの手である🪷

思ふらん 心のほどや やよいかに まだ見ぬ人の 聞きか悩まん (by明石入道の娘) 明石入道の娘の返事は 京の貴女に劣らぬほどの手である 〜思って下さるとおっしゃいますが、 その真意はいかがなものでしょうか まだ見たこともない方が 噂だけで悩むというこ…

いぶせくも 心に物を 思ふかな やよやいかにと 問ふ人もなみ〜源氏は、明石入道の娘に 今度は柔らかい薄様へ華やかに書いてやった。

いぶせくも 心に物を 思ふかな やよやいかにと 問ふ人もなみ 明石入道の娘に 今度は柔らかい薄様へ華やかに書いてやった。 (明石入道の娘へ by 源氏の君) 〜悶々として気持ちが晴れず心の中で悩んでおります。 いかがですかと尋ねてくださる人も私には い…

眺むらん 同じ雲井を 眺むるは 思ひも同じ 思ひなるらん〜源氏の手紙の返事を書かぬ明石入道の娘🌸仕方なく明石入道が代筆して返事を書いた🪷

眺むらん 同じ雲井を 眺むるは 思ひも同じ 思ひなるらん 源氏の手紙の返事を書かぬ明石入道の娘 仕方なく明石入道が代筆して返事を書いた (源氏の君へ by 返事の代筆した明石入道) 〜物思いされながら眺めていらっしゃる空を 同じく眺めていますのは 娘も…

遠近《をちこち》も しらぬ雲井に 眺《なが》めわび かすめし宿の 梢《こずゑ》をぞとふ〜源氏は山手の家の明石入道の娘に 胡桃色の朝鮮紙に綺麗な字で手紙を書く🌸

遠近《をちこち》も しらぬ雲井に 眺《なが》めわび かすめし宿の 梢《こずゑ》をぞとふ 源氏は山手の家の明石入道の娘に 胡桃色の朝鮮紙に綺麗な字で手紙を書く (山手の家に住む明石入道の娘にby 源氏の君) 〜遠いとも近いとも知らない空を眺めて物思いに…

旅衣 うら悲しさに あかしかね 草の枕《まくら》は 夢も結ばず〜自分に娘を嫁がせたい明石入道の話を聴きながらくつろいでいる源氏の君💐

旅衣 うら悲しさに あかしかね 草の枕《まくら》は 夢も結ばず 自分に娘を嫁がせたい明石入道の話を聴きながらくつろぐ源氏の君 (源氏の君の歌) 〜旅衣を着ている 旅の生活の寂しさに夜を明かしかねて 安らかな夢を見ることもありません 【第13帖 明石 あ…

ひとり寝は 君も知りぬや つれづれと 思ひあかしの うら寂しさを〜自分の娘を 都の貴人に差し上げようと思う心が深い明石入道🌊

ひとり寝は 君も知りぬや つれづれと 思ひあかしの うら寂しさを 自分の娘を 都の貴人に差し上げようと思う心が深い明石入道 (明石入道から源氏の君に) 〜ひとり寝は あなた様もお分かりになったでしょうか 所在なく物思いに夜を明かしている娘の 明石の浦…

泡と見る 淡路の島のあはれさへ 残るくまなく 澄める夜の月初夏の夕月夜に〜海上が広く明るく見渡される。源氏はこれを二条の院の月夜の池のように思われ 紫の上を恋しく思う🌕

泡と見る 淡路の島のあはれさへ 残るくまなく 澄める夜の月 海上が広く明るく見渡される。 源氏はこれを二条の院の月夜の池のように思われ 紫の上を恋しく思う (源氏の君から紫の上へ) 〜ああと、 しみじみ眺める淡路島の悲しい情趣まで すっかり照らしだ…

はるかにも 思ひやるかな 知らざりし 浦より遠《をち》に 浦づたひして〜紫の上と離れている辛さと 明石の浦に移ることを伝える源氏🌊

はるかにも 思ひやるかな 知らざりし 浦より遠《をち》に 浦づたひして 紫の上と離れている辛さと 明石の浦に移ることを伝える源氏 (源氏の君から紫の上へ) 〜遥か遠くより思いやっております 見も知らない須磨の浦から さらに遠くの明石の浦に流れ来ても …

海にます 神のたすけに かからずば 潮の八百会《やほあひ》に さすらへなまし〜被害の跡と、大変な嵐であったと 漁村の住民達の話を聞くのも非常に心細いことであった。

海にます 神のたすけに かからずば 潮の八百会《やほあひ》に さすらへなまし 被害の跡、大変な嵐であったと 漁村の住民達の話を聞くのも 非常に心細いことであった。(源氏の君の歌) 〜海に鎮座まします 神の御加護がなかったならば 潮の渦巻く はるか沖合…

浦風や いかに吹くらん 思ひやる 袖うち濡らし 波間なき頃〜長雨が続く京、紫の上は 須磨の源氏を心配している🌊

浦風や いかに吹くらん 思ひやる 袖うち濡らし 波間なき頃 長雨が続く京、紫の上は 須磨の源氏を心配している (紫の上から源氏の君への歌) 〜須磨の浦では どんなにか激しく風が吹いていることでしょう。 遠くから心配している私は 袖を涙で濡らしている今…

八百《やほ》よろづ 神も憐《あは》れと 思ふらん 犯せる罪の それとなければ〜巳の日、御禊場にて祓いをした。その時の源氏の歌🌊

八百《やほ》よろづ 神も憐《あは》れと 思ふらん 犯せる罪の それとなければ 巳の日、御禊場にて祓いをした。その時の源氏の歌 〜八百万(やおよろず)の神々も わたしを哀れんでくださるでしょう これといって犯した罪はないのだから 【第12帖 須磨 すま】…

知らざりし 大海の原に 流れ来て 一方にやは 物は悲しき〜旅の陰陽師を雇い祓いをさせた。船に人形を乗せて流すのを見ても惨めに思った。

知らざりし 大海の原に 流れ来て 一方にやは 物は悲しき 旅の陰陽師を雇い祓いをさせた。 船に人形を乗せて流すのを見ても惨めに思った。by 源氏 〜見も知らなかった大海原に流れきて、 人形に ひとかたならず悲しく思われることよ 【第12帖 須磨 すま】 今…

たづかなき 雲井に独り 音《ね》をぞ鳴く 翅《つばさ》並べし 友を恋ひつつ〜須磨の源氏を訪ねた宰相(葵の上の兄)別れの時の歌🌊

たづかなき 雲井に独《ひと》り音《ね》をぞ鳴く 翅《つばさ》並べし 友を恋ひつつ 須磨の源氏を訪ねた宰相(葵の上の兄)別れの時の歌 〜頼りない雲居(宮中)で、 わたしは独りで泣いています。 かつて共に翼を並べた君を恋い慕いながら 【第12帖 須磨 す…

雲近く 飛びかふ鶴《たづ》も 空に見よ われは春日の 曇りなき身ぞ〜須磨まで訪ねてくれた宰相(葵の上の兄)を見送るときの源氏の歌🌊

雲近く 飛びかふ鶴《たづ》も 空に見よ われは春日の 曇りなき身ぞ 須磨まで訪ねてくれた宰相(葵の上の兄)を見送るの源氏 〜雲の近くを飛びかっている鶴よ、 雲上人よ、はっきりとご照覧あれ わたしは春の日のように曇りの無い潔白の身なのです。 【第12帖…

ふるさとをいづれの春か行きて見ん羨ましきは帰るかりがね〜朝ぼらけの空を行く雁《かり》の列を見て‥源氏の歌🪷

故郷《ふるさと》を 何《いづ》れの春か 行きて見ん 羨《うらや》ましきは 帰るかりがね 朝ぼらけの空を行く雁《かり》の列を見て‥源氏の歌 〜ふる里を いつの春に見ることができるだろうか。 羨ましいのは 今帰って行く雁だ (都に帰る君が羨ましい) 【第1…

飽かなくに 雁の常世《とこよ》を 立ち別れ 花の都に 道やまどはん〜源氏の君との別れを惜しむ宰相(葵の上の兄)🌊

飽かなくに 雁の常世《とこよ》を 立ち別れ 花の都に 道やまどはん 源氏の君との別れを惜しむ宰相(葵の上の兄) 〜まだ飽きないまま雁は常世を立ち去ります。 花の都への道におもむいたとしても 道に迷わないでしょうか。 【第12帖 須磨 すま】 朝ぼらけの…

いつとなく 大宮人《おほみやびと》の恋しきに 桜かざしし 今日も来にけり〜院の御代の最後の桜花の宴を思い出された。その時の源氏の歌🪷

いつとなく 大宮人《おほみやびと》の恋しきに 桜かざしし 今日も来にけり 院の御代の最後の桜花の宴を思い出された。 その時の源氏の歌 〜いつと限らず都の人達が恋しく思われるのに 桜をかざして遊んだその日がまたやって来た。 【第12帖 須磨 すま】 須磨…

友千鳥 諸声《もろごゑ》に鳴く 暁は 一人寝覚めの床 も頼もし〜明け方に千鳥が身に沁む声で鳴いた。その時の源氏の歌🌊

友千鳥 諸声《もろごゑ》に鳴く 暁は 一人寝覚《ねざ》めの床《とこ》も頼もし 明け方に千鳥が身に沁む声で鳴いた。 その時の源氏の歌 〜友千鳥が声を合わせて鳴いている明け方は ひとり寝から目覚めて泣くわたしも 心強い気がする 【第12帖 須磨 すま】 源…

何方《いづかた》の 雲路にわれも 迷ひなん 月の見るらんことも恥かし〜もう落ちるのに近い月がすごいほど白いのを見た源氏の君の歌🌕

何方《いづかた》の 雲路にわれも 迷ひなん 月の見るらんことも恥《はづ》かし もう落ちるのに近い月が すごいほど白いのを見た源氏の君の歌 〜どの方角の雲路にわたしも迷って行くことであろう。 月が見ているだろうことも恥ずかしいことだ。 【第12帖 須磨…

山がつの 庵《いほり》に 焚《た》けるしば しばも言問ひ 来なむ恋ふる里人〜塩を焼く煙と思っていたのが 柴をくべる煙と聞いた時の源氏の作

山がつの 庵《いほり》に 焚《た》けるしば しばも言問ひ 来なむ恋ふる里人 塩を焼く煙と思っていたのが 柴をくべる煙と聞いた時の源氏の作 〜賤しい山人が粗末な家で焼いている柴のように しばしば便りを寄せてほしいのです。 恋しいふるさとの人よ 【第12…

心ありて ひくての綱の たゆたはば 打ち過ぎましや 須磨の浦波〜五節の君への返事。五節は明石の駅長に詩を残した菅公のように思われて同情した。

心ありて ひくての綱の たゆたはば 打ち過ぎましや 須磨の浦波 五節の君への返事。 五節は明石の駅長に詩を残した菅公のように思われて同情した。 〜わたしを思う心があって 引手綱のように揺れるというならば 通り過ぎて行きましょうか、 この須磨の浦を 【…

琴の音に ひきとめらるる 綱手縄《つなてなは》たゆたふ心 君知るらめや〜密かな恋人であった五節の君は源氏に手紙を送る🪷

琴の音に ひきとめらるる 綱手縄《つなてなは》 たゆたふ心 君知るらめや 〜琴の音に引き止められた綱手縄のように ゆらゆら揺れているわたしの心をお分かりでしょうか 【第12帖 須磨 すま】 五節《ごせち》の君は 人に隠れて源氏へ手紙を送った。 琴の音に …

憂《う》しとのみ ひとへに物は思ほえで 左右にも 濡るる袖かな〜去年の同じ夜の兄帝の朱雀院のことも 源氏は恋しく思い出していた🪷

憂《う》しとのみ ひとへに物は思ほえで 左右にも 濡るる袖かな 去年の同じ夜の兄帝の朱雀院のことも 恋しく思い出していた源氏の君 〜ただ つらいとばかり一途に思うこともできず 恋しさと つらさとの両方に濡れるわが袖よ 【第12帖 須磨 すま】 この月を入…

見るほどぞ しばし慰む めぐり合はん 月の都は はるかなれども〜去年の秋の 藤壺の宮が思い出され声を立てて泣く源氏🪷

見るほどぞ しばし慰む めぐり合はん 月の都は はるかなれども 去年の秋の 藤壺の宮が思い出され声を立てて泣く源氏 〜見ている間は、しばらくの間だが心慰められる。 再びめぐり逢おうと思う月の都(京の都)は、 はるか遠くではあるけれども。 【第12帖 須…

常世《とこよ》いでて 旅の空なる かりがねも つらにおくれぬ ほどぞ慰む〜伊予介🍊の息子 空蝉の義理の息子の前右近丞《ぜんうこんのじょう》の歌

常世《とこよ》出《い》でて 旅の空なる かりがねも 列《つら》に後《おく》れぬ ほどぞ慰む 伊予介の息子 空蝉の義理の息子の 前右近丞《ぜんうこんのじょう》の歌 〜故郷の常世の国を出て旅の空にいる雁も 仲間に外れないで一緒にいるあいだは 心も慰みま…

心から 常世《とこよ》を捨てて 鳴く雁を 雲のよそにも 思ひけるかな〜中秋の十五夜 源氏の君を囲んで過ごす。惟光の歌🌖

心から 常世《とこよ》を捨てて 鳴く雁を 雲のよそにも 思ひけるかな 中秋の十五夜 源氏の君を囲んで過ごす。惟光の歌 〜自分から故郷である常世を捨てて 旅の空に鳴いて行く雁を ひとごとのように思っていたことよ。 【第12帖 須磨 すま】 初雁《はつかり》…

かきつらね 昔のことぞ 思ほゆる 雁はそのよの友ならねども〜今日は中秋の十五夜🌕 明るい月明かりの中の良清の歌🎑

かきつらね 昔のことぞ 思ほゆる 雁はそのよの友ならねども 今日は中秋の十五夜 明るい月明かりの中の良清の歌 〜次々と昔の事が懐かしく思い出されます。 雁は 昔からの友達であったわけではないのですが‥ 【第12帖 須磨 すま】 初雁《はつかり》は 恋しき…

初雁《はつかり》は 恋しき人の つらなれや 旅の空飛ぶ声の悲しき〜今宵は十五夜なりけり‥宮中の音楽が思い出される秋の夜の源氏の歌🌕

初雁《はつかり》は 恋しき人の つらなれや 旅の空飛ぶ声の悲しき 今宵は十五夜なりけり‥ 宮中の音楽が思い出される秋の夜の源氏の歌 〜初雁は恋しい人の仲間なのだろうか 旅の空を飛んで行く声が悲しく聞こえる 【第12帖 須磨 すま】 初雁《はつかり》は 恋…