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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

浦風や いかに吹くらん 思ひやる 袖うち濡らし 波間なき頃〜長雨が続く京、紫の上は 須磨の源氏を心配している🌊

浦風や いかに吹くらん 思ひやる

袖うち濡らし 波間なき頃 

長雨が続く京、紫の上は 須磨の源氏を心配している🌊

(紫の上から源氏の君への歌)

〜須磨の浦では

 どんなにか激しく風が吹いていることでしょう。

 遠くから心配している私は

 袖を涙で濡らしている今日このごろです

 

【第13帖 明石 あかし】

二条の院のほうからその中を人が来た。

濡《ぬ》れ鼠《ねずみ》になった使いである。

雨具で何重にも身を固めているから、

途中で行き逢っても人間か何かわからぬ形をした、

まず奇怪な者として追い払わなければならない

下侍に親しみを感じる点だけでも、

自分はみじめな者になったと源氏はみずから思われた。

 

夫人の手紙は、

 申しようのない長雨は

 空までもなくしてしまうのではないかという気がしまして

 須磨の方角をながめることもできません。

 浦風や いかに吹くらん 思ひやる

 袖うち濡らし 波間なき頃

というような身にしむことが数々書かれてある。

 

開封した時からもう源氏の涙は

潮時《しおどき》が来たような勢いで、

内から湧《わ》き上がってくる気がしたものであった。

「京でもこの雨風は天変だと申して、

 なんらかを暗示するものだと解釈しておられるようでございます。

 仁王会《にんおうえ》を宮中であそばすようなことも承っております。

 大官方が参内《さんだい》もできないのでございますから、

 政治も雨風のために中止の形でございます」

 こんな話を、

はかばかしくもなく

下士級の頭で理解しているだけのことを言うのであるが、

京のことに無関心でありえない源氏は、

居間の近くへその男を呼び出していろいろな質問をしてみた。

 

 

源氏物語 13帖 明石(あかし)】

連日のように続く、豪風雨。

源氏一行は眠れぬ日々を過ごしていた。

ある晩、二条院から紫の上の使いが訪れ、

紫の上からの文を読んだ源氏は

都でもこの豪風雨が発生している事を知る。

この悪天候のため、

厄除けの仁王会が開催されることになり、

都での政事は中止されていることが

使いの口から明らかにされた。

 

源氏らは都に残してきた家族を案ずる。

嵐が鎮まるよう、

源氏と供人らは住吉の神に祈ったが、

ついには落雷で邸が火事に見舞われた。

 

嵐が収まった明け方、源氏の夢に故桐壺帝が現れ、

住吉の神の導きに従い須磨を離れるように告げる。

その予言どおり、

翌朝明石入道が迎えの舟に乗って現れ、

源氏一行は明石へと移った。

 

入道は源氏を邸に迎えて手厚くもてなし、

かねて都の貴人と娶わせようと考えていた一人娘(明石の御方)を、

この機会に源氏に差し出そうとする。

当の娘は身分違いすぎると気が進まなかったが、

源氏は娘と文のやり取りを交わすうちに

その教養の深さや人柄に惹かれ、

ついに八月自ら娘のもとを訪れて契りを交わした。

 

この事を源氏は都で留守を預かる紫の上に文で伝え、

紫の上は源氏の浮気をなじる内容の文を送る。

紫の上の怒りが堪えた源氏はその後、

明石の御方への通いが間遠になり

明石入道一家は、やきもきする。

 

一方、都では先年太政大臣(元右大臣)が亡くなり、

弘徽殿大后も病に臥せっていた。

自らも夢で桐壺帝に叱責され重い眼病を患い、

東宮(冷泉帝)への譲位を考えた朱雀帝は、

母后の反対を押し切り源氏の召還を決意した。

 

晴れて許された源氏は都へ戻ることになったが、

その頃既に明石の御方は源氏の子を身ごもっており、

別れを嘆く明石の御方に源氏は

いつか必ず都へ迎えることを約束するのだった。

帰京した源氏は権大納言に昇進。

供人らも元の官位に復帰する。

源氏は朱雀帝や藤壺の宮の元に参内し、

親しく語り合うのであった。

 

🌼🎼 遠く、祈りの果て written by のる🌼

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