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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

2023-10-20から1日間の記事一覧

おしなべて たたく水鶏に 驚かば うはの空なる 月もこそ入れ〜おどけて戯言を言う源氏は、貞淑な花散里を信頼している。

おしなべて たたく水鶏に 驚かば うはの空なる 月もこそ入れ おどけて戯言を言う源氏は、 貞淑な花散里を信頼している (花散里の君に by 源氏の君) 〜どの家の戸でも叩く水鶏の音に驚いて 見境なしに戸を開けたら (わたし以外の) いい加減な月の光が入っ…

水鶏(くいな)だに 驚かさずば いかにして 荒れたる宿に 月を入れまし〜水鶏が近くで鳴くのを聞いて 懐かしい調子でいう花散里の君

水鶏だに 驚かさずば いかにして 荒れたる宿に 月を入れまし 水鶏が近くで鳴くのを聞いて 懐かしい調子でいう花散里の君(源氏の君に by 花散里) 〜せめて水鶏だけでも 戸を叩いて知らせてくれなかったら どのようにしてこの荒れた宿に 月の光を迎え入れる…

数ならぬ み島がくれに 鳴く鶴《たづ》を 今日もいかにと訪《と》ふ人ぞなき〜源氏の君からの手紙を読み、頼りにし信頼する明石の上

数ならぬ み島がくれに 鳴く鶴《たづ》を 今日もいかにと訪《と》ふ人ぞなき 源氏の君からの手紙を読み、 頼りにし信頼する明石の上(源氏の君に by 明石の君) 〜物の数ではない 島の影に隠れてなく鶴‥ 人数に入らないわたしのもとで育つわが子を 今日の五…

海松や 時ぞともなき かげにゐて 何のあやめも いかにわくらん〜源氏の君は、我が子への恋しさと 姫君を京に迎えたい旨の手紙を送る

海松や 時ぞともなき かげにゐて 何のあやめも いかにわくらん 我が子への恋しさと 姫君を京に迎えたい旨の手紙を送る源氏の君 (明石に by 源氏の君) 〜海松は、 いつも変わらない岩陰にいたのでは、 今日が 五日の節句の五十日の祝いと どうしてお分りに…

たれにより 世をうみやまに 行きめぐり 絶えぬ涙に 浮き沈む身ぞ〜嫉妬をする紫の上をなだめる源氏の君

たれにより 世をうみやまに 行きめぐり 絶えぬ涙に 浮き沈む身ぞ 嫉妬をする紫の上をなだめる源氏の君 (紫の上に by 源氏の君) 〜いったい誰のために このつらい世を海や山にさまよって 止まることのない涙を流して 浮き沈みしてきたのでしょうか 【第13帖…

思ふどち 靡《なび》く方には あらずとも 我ぞ煙に先立ちなまし〜忘られぬ風に明石の上の話をする源氏に 紫の上は恨めしく悲しく思う

思ふどち 靡《なび》く方には あらずとも 我《われ》ぞ煙に先立ちなまし 忘られぬ風に明石の上の話をする源氏に 紫の上は恨めしく悲しく思う(by 紫の上) 〜相思相愛のあなた達が 同じ方向になびいているのとは違って わたしは先に煙となって死んでしまいた…

一人して 撫《な》づるは袖の ほどなきに 覆《おほ》ふばかりの 蔭《かげ》をしぞ待つ〜明石の上は源氏に感想を少し書き 歌も添えた

一人して 撫づるは袖の ほどなきに 覆《おほ》ふばかりの 蔭《かげ》をしぞ待つ 〜わたし一人で 姫君をお世話するには行き届きませんので 貴方の大きなご加護を期待しております 【第13帖 澪標 みおつくし】 明石の君は感想を少し書いて、 一人して 撫《な》…

いつしかも 袖うちかけん をとめ子が 世をへて撫《な》でん 岩のおひさき〜源氏は明石に乳母を派遣した。源氏の心は明石に傾き尽くしていた。

いつしかも 袖《そで》うちかけん をとめ子が 世をへて撫《な》でん 岩のおひさき 源氏は明石に乳母を派遣した。 源氏の心は明石に傾き尽くしていた。 (明石に by 源氏の君) 〜早くわたしの手元に姫君を引き取って 世話をしてあげたい 天女が羽衣で岩を撫…

うちつけの 別れを惜しむ かごとにて 思はん方に 慕ひやはせぬ〜源氏の冗談に 笑って返歌をし 冷かした🌷

うちつけの 別れを惜しむ かごとにて 思はん方に 慕ひやはせぬ 源氏の冗談に 笑って返歌をし 冷かした (源氏の君に by 明石の姫君の乳母〈宣旨の娘〉) 〜口から出まかせの別れを惜しむことばにかこつけて 本当は、 恋しい方のいらっしゃる所に行きたいので…

かねてより 隔てぬ中と ならはねど 別れは惜しき ものにぞありける〜源氏は、我が子の新しい乳母を訪ね、乳母に冗談を言う🌷

かねてより 隔てぬ中と ならはねど 別れは惜しき ものにぞありける 源氏は、我が子の新しい乳母を訪ね 乳母に冗談を言う (明石の姫君の乳母〈宣旨の娘〉に by 源氏の君) 〜以前から特に親しい仲であったわけではないが それでも、 別れは惜しい気がするも…

かへりては かごとやせまし 寄せたりし 名残《なごり》に 袖の乾《ひ》がたかりしを〜源氏は 五節の君に違いないと思って返事を送った

かへりては かごとやせまし 寄せたりし 名残《なごり》に 袖の乾《ひ》がたかりしを 源氏は 五節の君に違いないと思って返事を送った (五節の君に by 源氏の君) 〜かえってこちらこそ愚痴を言いたいくらいです、 ご好意を寄せていただいて それ以来 涙に濡…

須磨の浦に 心を寄せし 船人の やがて朽《く》たせる 袖を見せばや〜大弐《だいに》の娘の五節《ごせち》は名を伏せて源氏に手紙を送った

須磨の浦に 心を寄せし 船人の やがて朽《く》たせる 袖を見せばや 大弐《だいに》の娘の五節《ごせち》は 名を伏せて源氏に手紙を送った (源氏の君に by 大弐の娘 五節の君) 〜須磨の浦で 好意を寄せていた舟人の そのまま涙で朽ちさせてしまった袖を お…

歎きつつ 明石の浦に 朝霧の 立つやと人を 思ひやるかな〜源氏は明石からの使いに 手紙を持たせて帰した🌊

歎きつつ 明石の浦に 朝霧の 立つやと人を 思ひやるかな 源氏は明石からの使いに 手紙を持たせて帰した (明石の君に by 源氏の君) 〜貴女がお嘆きになりながら 暮らしていらっしゃる明石の浦には その嘆きの息が朝霧となって 立ちこめているのではないかと…