一人して 撫づるは袖の ほどなきに
覆《おほ》ふばかりの 蔭《かげ》をしぞ待つ
〜わたし一人で
姫君をお世話するには行き届きませんので
貴方の大きなご加護を期待しております
【第13帖 澪標 みおつくし】
明石の君は感想を少し書いて、
一人して 撫《な》づるは袖《そで》の ほどなきに
覆《おほ》ふばかりの 蔭《かげ》をしぞ待つ
と歌も添えて来た。
怪しいほど源氏は明石の子が心にかかって、
見たくてならぬ気がした。
❄️🎼雪花歌譚 written by のる❄️
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