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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

荒かりし 浪《なみ》のまよひに 住吉の 神をばかけて 忘れやはする〜住吉の神の御神徳を偉大なものと感じる惟光。確かに霊験を見たと言う源氏の君

 荒かりし 浪《なみ》のまよひに

 住吉の 神をばかけて 忘れやはする 

住吉の神の御神徳を偉大なものと感じる惟光。

確かに霊験を見たと言う源氏の君

(by 源氏の君)

〜あの須磨の大嵐が荒れ狂った時に

 念じた住吉の神の御神徳を

 どうして忘られることができようか

 

【第14帖 澪標 みおつくし

こんな時に

自分などが貧弱な御幣《みてぐら》を差し上げても

神様も目にとどめにならぬだろうし、

帰ってしまうこともできない、

今日は浪速《なにわ》のほうへ船をまわして、

そこで祓《はら》いでもするほうがよいと思って、

明石の君の乗った船はそっと住吉を去った。

こんなことを源氏は夢にも知らないでいた。

 

夜通しいろいろの音楽舞楽を広前《ひろまえ》に催して、

神の喜びたもうようなことをし尽くした。

過去の願に神へ約してあった以上のことを

源氏は行なったのである。

惟光などという源氏と辛苦をともにした人たちは、

この住吉の神の徳を偉大なものと感じていた。

ちょっと外へ源氏の出て来た時に惟光《これみつ》が言った。

 住吉の 松こそものは 悲しけれ

 神代のことを かけて思へば

源氏もそう思っていた。

荒かりし 浪《なみ》のまよひに

 住吉の 神をばかけて 忘れやはする

 確かに私は霊験を見た人だ」

 と言う様子も美しい。

 

🌿🎼忘れえぬ季節 written by のる🌿

 

🪷澪標(みおつくし)のあらすじはこちらをご覧ください🪷

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