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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

ありし世の名残りだになき浦島に立ちよる波のめづらしきかな〜源氏の歌に対して 藤壺の宮の返歌🪷

ありし世の 名残《なご》りだになき 浦島に

立ちよる波の めづらしきかな

源氏の歌に対して 藤壺の宮の返歌🪷

〜昔の名残さえないこの松が浦島のような所に

 立ち寄る波も珍しいのに、

 立ち寄ってくださるとは珍しいですね。

 

【第10帖 賢木 さかき

解けてきた池の薄氷にも、

芽をだしそめた柳にも自然の春だけが見えて、

いろいろに源氏の心をいたましくした。

「音に聞く 松が浦島《うらしま》 今日ぞ見る

 うべ心ある海人《あま》は住みけり」

という古歌を口ずさんでいる源氏の様子が美しかった。

 ながめかる 海人の住処《すみか》と 見るからに 

 まづしほたるる 松が浦島

と源氏は言った。

 

今はお座敷の大部分を仏に譲っておいでになって、

お居間は

端のほうへ変えられたお住居《すまい》であったから、

宮の御座と源氏自身の座の近さが覚えられて、

 ありし世の 名残《なご》りだになき 浦島に

 立ちよる波の めづらしきかな

と取り次ぎの女房へお教えになるお声も

ほのかに聞こえるのであった。

源氏の涙がほろほろとこぼれた。

今では人生を悟りきった尼になっている女房たちに

これを見られるのが恥ずかしくて、

長くはいずに 源氏は退出した。

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