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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

うつせみの 世はうきものと 知りにしを また言の葉に かかる命よ🍊 空蝉の君に by源氏の君【第4帖 夕顔】

うつせみの 世はうきものと 知りにしを

また言の葉に かかる命よ

空蝉の君に by 源氏の君

〜あの空蝉のようにはかない貴女との関係は、

 もう望みのないものとわかっていましたのに、

 また貴女のお言葉に すがらずにはおれない この命です。

 

【第4帖 夕顔】

今も伊予介の家の小君は 時々源氏の所へ行ったが、

以前のように源氏から手紙を託されて来るようなことがなかった。

自分の冷淡さに懲りておしまいになったのかと思って、

空蝉《うつせみ》は心苦しかったが、

源氏の病気をしていることを聞いた時にはさすがに歎《なげ》かれた。

それに夫の任国へ伴われる日が近づいてくるのも心細くて、

自分を忘れておしまいになったかと試みる気で、

このごろの御様子を承り、お案じ申し上げてはおりますが、

それを私がどうしてお知らせすることができましょう。

『問はぬをも などかと問はで 程ふるに

 いかばかりかは 思ひ乱るる』

『苦しかるらん 君よりも われぞ 益田《ますだ》の

 いける甲斐《かひ》なき』

という歌が思われます。

こんな手紙を書いた。

 

思いがけぬあちらからの手紙を見て源氏は珍しくもうれしくも思った。

この人を思う熱情も決して醒《さ》めていたのではないのである。

生きがいがないとはだれが言いたい言葉でしょう。

『うつせみの 世はうきものと 知りにしを

 また言の葉に かかる命よ』

はかないことです。

病後の慄《ふる》えの見える手で乱れ書きをした消息は美しかった。

蝉《せみ》の脱殻《ぬけがら》が忘れずに歌われてあるのを、

女は気の毒にも思い、うれしくも思えた。

🪷ぜひ、全文もご覧ください🪷

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