google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

袖《そで》濡《ぬ》るる 露のゆかりと思ふにも なほうとまれぬ やまと撫子🏵️〜苦しい胸の内を訴える源氏への返歌 by 藤壺の宮🌿

袖《そで》濡《ぬ》るる 露のゆかりと思ふにも

なほうとまれぬ やまと撫子

苦しい胸の内を訴える源氏への返歌 by 藤壺の宮🌿

〜あなたの袖を濡らしている露のゆかり‥

 あなたとの縁と思うにつけても

 やはり疎ましくなれない大和撫子(若宮)です

 

【第7帖 紅葉賀】

源氏は二条の院の東の対《たい》に帰って、

苦しい胸を休めてから後刻になって左大臣家へ行こうと思っていた。

前の庭の植え込みの中に何木となく、

何草となく青くなっている中に、

目だつ色を作って咲いた撫子《なでしこ》を折って、

それに添える手紙を長く命婦《おうみょうぶ》へ書いた。

よそへつつ 見るに心も慰まで

 露けさまさる 撫子の花

 花を子のように思って愛することは

 ついに 不可能であることを知りました。」

とも書かれてあった。

だれも来ぬ隙《すき》があったか命婦はそれを宮のお目にかけて、

ほんの塵《ちり》ほどのこのお返事を書いてくださいませんか。

この花片《はなびら》にお書きになるほど、少しばかり」

と申し上げた。

 

宮もしみじみお悲しい時であった。

 《そで》《ぬ》るる 露のゆかりと思ふにも 

 なほうとまれぬ やまと撫子 

とだけ、

ほのかに、書きつぶしのもののように書かれてある紙を、

喜びながら命婦は源氏へ送った。

例のように返事のないことを予期して、

なおも悲しみくずおれている時に宮の御返事が届けられたのである。

胸騒ぎがしてこの非常にうれしい時にも 源氏の涙は落ちた。

🪷ぜひ、全文もご覧ください🪷


少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

💠聴く古典文学📚少納言チャンネルは、聴く古典として動画です。チャンネル登録お願いします🌷