山がつの垣《かき》は荒るともをりをりに哀れはかけよ撫子の露
〜山がつの家の垣根は荒れていますが、時々は、
垣根に咲く撫子のようなわが子にはお情けをかけてください。
父親もない人だったから、
私だけに頼らなければと思っている様子が何かの場合に見えて可憐な女でした。
こんなふうに穏やかなものだから、 久しく訪ねて行かなかった時分に、
ひどいことを私の妻の家のほうから、
ちょうどまたそのほうへも出入りする女の知人を介して言わせたのです。
私はあとで聞いたことなんだ。
そんなかわいそうなことがあったとも知らず、
心の中では忘れないでいながら手紙も書かず、
長く行きもしないでいると、 女はずいぶん心細がって、
私との間に小さな子なんかもあったもんですから、
煩悶《はんもん》した結果、撫子《なでしこ》の花を使いに持たせてよこしましたよ」
中将は涙ぐんでいた。
「どんな手紙」と源氏が聞いた。
「なに、平凡なものですよ。
『山がつの垣《かき》は荒るともをりをりに哀れはかけよ撫子の露』ってね。
私はそれで行く気になって、 行って見ると、
例のとおり穏やかなものなんですが、 少し物思いのある顔をして、
秋の荒れた庭をながめながら、
そのころの虫の声と同じような力のないふうでいるのが、
なんだか小説のようでしたよ。
🪷ぜひ、全文もご覧ください🪷
夕顔の君と頭中将との間には、可愛い娘も生まれました。
しかし、右大臣の四の君で、気の強い北の方から嫌がらせをされ、
控えめな夕顔の君ですが、助けを求めたのではないかと思うのです。
というか、娘も産まれたのだから、せめて手紙なり 様子伺いなりできたやん💢
気がついたらいなくなってたって🔥
愚か者の話をしましょうって、カッコつけてる場合かい💢
頭中将さんよ( ̄(工) ̄)
この撫子の娘が、源氏とも大きく関わってくることになります‥
その話はおいおいに🪷
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