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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

左馬頭👨‍💼「手を折りて 相見しことを 数ふれば これ一つやは 君がうきふし」 女👩‍🦰「うき節を 心一つに数へきて こや君が手を 別るべきをり」【箒木 ははきぎ】

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第2帖 箒木(ははきぎ)雨夜の品定めより

左馬頭👨‍💼 手を折りて 相見しことを 数ふれば これ一つやは 君がうきふし🌿

〜指を折り二人で過ごした思い出を数えてみると

 あなたのことでつらい目を見たのは、この一回切りだったでしょうか

 

女君👩‍🦰 うき節を 心一つに 数へきて こや君が手を 別るべきをり

〜つらい思いを私の心の中にしまってきました。 

 今度こそ貴方と別れるべき時のようですね。

 

女は少し笑って、

『あなたの貧弱な時代を我慢して、

そのうち出世もできるだろうと待っていることは、

それは待ち遠しいことであっても、 私は苦痛とも思いません。

あなたの多情さを辛抱して、 よい良人になってくださるのを待つことは

堪えられないことだと思いますから、

そんなことをお言いになることになったのは 別れる時になったわけです』

そう口惜《くちお》しそうに言ってこちらを憤慨させるのです。

 

女も自制のできない性質で、

私の手を引き寄せて一本の指にかみついてしまいました。

私は『痛い痛い』とたいそうに言って、

こんな傷までもつけられた私は社会へ出られない。

あなたに侮辱された小役人はそんなことでは

いよいよ人並みに上がってゆくことはできない。

私は坊主にでもなることにするだろう』 などとおどして、

『じゃあこれがいよいよ別れだ』と言って、

指を痛そうに曲げてその家を出て来たのです。

手を折りて相見しことを数ふればこれ一つやは君がうきふし  言いぶんはないでしょう』

と言うと、さすがに泣き出して、

うき節を心一つに数へきてこや君が手を別るべきをり

🪷ぜひ、全文もご覧ください🪷

嫉妬深いと言われるけれども、不遇の時でもそれは苦ではないと言ってる😢

健気で一途な女性と 指をちょっと噛まれたくらいで坊主になると騒ぐ左馬頭💦

女性の心はもっと傷ついてるんだよ💢と思いつつも、

男にはわからないのかもしれない。

失ってみて初めてわかることもある(-。-;

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