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🪻源氏物語&古典blog 和歌&漢文🪻

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

ひきつれて 葵《あふひ》かざせし そのかみを 思へばつらし 加茂のみづがき〜右近の将監の蔵人は、馬から飛びおりるとすぐに源氏の馬の口を取って歌った。

ひきつれて 葵《あふひ》かざせし そのかみを

思へばつらし 加茂のみづがき 

右近の将監の蔵人は、

馬から飛びおりるとすぐに源氏の馬の口を取って歌った。

〜(源氏の君の随身として)お供をして

 葵を頭に挿した御禊の日のことを思うと

 御利益がなかったのかとつらく思われます、

 賀茂の神様

 

【第12帖 須磨 すま

やっと月が出たので、

三条の宮を源氏は出て御陵へ行こうとした。

供はただ五、六人つれただけである。

下の侍も親しい者ばかりにして馬で行った。

今さらなことではあるが

以前の源氏の外出に比べてなんという寂しい一行であろう。

家従たちも皆悲しんでいたが、

その中に昔の斎院の御禊みそぎの日

将の仮の随身になって

従って出た蔵人くろうどを兼ねた右近衛将曹うこんえしょうそうは、

当然今年は上がるはずの位階も進められず、

蔵人所の出仕は止められ、

官を奪われてしまったので、

これも進んで須磨へ行く一人になっているのであるが、

この男が下加茂《しもがも》の社《やしろ》が

はるかに見渡される所へ来ると、

ふと昔が目に浮かんで来て、

馬から飛びおりるとすぐに源氏の馬の口を取って歌った。

ひきつれて 葵《あふひ》かざせし そのかみを

思へばつらし 加茂のみづがき

どんなにこの男の心は悲しいであろう、

その時代には

だれよりもすぐれてはなやかな青年であったのだから、

と思うと源氏は苦しかった。

自身もまた馬からおりて加茂の社やしろ

遥拝ようはいしてお暇乞いとまごいを神にした。

うき世をば 今ぞ離るる 留とどまらん

名をばただすの 神に任せて

と歌う源氏の優美さに文学的なこの青年は感激していた。

 

源氏物語 第十二帖 須磨(すま)】

朧月夜との仲が発覚し、追いつめられた光源氏

後見する東宮に累が及ばないよう、

自ら須磨への退去を決意する。

左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、

東宮や女君たちには別れの文を送り、

一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。

 

須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、

生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、

源氏は悲しみを新たにする。

 

須磨の侘び住まいで、

源氏は都の人々と便りを交わしたり

絵を描いたりしつつ、淋しい日々を送る。

つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、

また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、

一時の再会を喜び合った。

 

やがて三月上巳の日、

海辺で祓えを執り行った矢先に

恐ろしい嵐が須磨一帯を襲い、

源氏一行は皆恐怖におののいた。

 

💠🎼 夜と静寂(The night and quiet) written by 蒲鉾さちこ

 

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