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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

わが宿の 花しなべての 色ならば 何かはさらに 君を待たまし🪻〜藤花の宴に 源氏を招待した右大臣が源氏に送った歌

 

わが宿の 花しなべての 色ならば

何かはさらに 君を待たまし

藤花の宴に 源氏を招待した右大臣が源氏に送った歌🪻

〜わたしの邸の藤の花が世間一般の色をしているのならば

 どうしてあなたをお待ち致しましょうか

(格別に美しいからこそ、あなたをお招きしたのですよ)

 

【第8帖 花宴 はなのえん

有明《ありあけ》の君

短い夢のようなあの夜を心に思いながら、

悩ましく日を送っていた。

東宮後宮へこの四月ごろはいることに

親たちが決めているのが 苦悶の原因である。

源氏もまったく何人《なにびと》であるかの

見分けがつかなかったわけではなかったが、

大臣家の何女であるかがわからないことであったし、

自分へことさら好意を持たない弘徽殿の女御の一族に

恋人を求めようと働きかけることは

世間体のよろしくないことであろうとも

躊躇《ちゅうちょ》されて、

煩悶《はんもん》を重ねているばかりであった。  

 

三月の二十日過ぎに右大臣

自邸で弓の勝負の催しをして、

親王方をはじめ高官を多く招待した。

藤花《とうか》の宴も続いて同じ日に

行なわれることになっているのである。

もう桜の盛りは過ぎているのであるが、

「ほかの散りなんあとに咲かまし

と教えられてあったか 二本だけよく咲いたのがあった。

 

新築して外孫の内親王方の裳着《もぎ》に用いて、

美しく装飾された客殿があった。

派手な邸《やしき》で何事も皆近代好みであった。

右大臣は源氏の君にも宮中で逢った日に

来会を申し入れたのであるが、

その日に美貌の源氏が姿を見せないのを残念に思って、

息子の四位少将を迎えに出した。

 

わが宿の 花しなべての 色ならば

何かはさらに 君を待たまし

右大臣から源氏へ贈った歌である。

 

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