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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

いかさまに 昔結べる 契りにて この世にかかる 中の隔てぞ 🌌〜秘密の恋を知る王命婦に by 新皇子拝見を望む源氏の君🪷

いかさまに 昔結べる契りにて 

いかさまに 昔結べる 契りにて 

 この世にかかる 中の隔てぞ    

秘密の恋を知る王命婦に by 新皇子 拝見を望む源氏の君

〜いったい前世で

 私たちははいったいどのような約束を交わしたのだろうか。

 この世では もう会えない仲なのでしょうか。

 

【第7帖 紅葉賀】

新皇子拝見を望むことに対しては、

「なぜそんなにまでおっしゃるのでしょう。

 自然にその日が参るのではございませんか」

と答えていたが、

無言で二人が読み合っている心が別にあった。

口で言うべきことではないから、

そのほうのことはまた言葉にしにくかった。

 

「いつまた私たちは直接にお話ができるのだろう」

と言って泣く源氏が王命婦の目には気の毒でならない。

いかさまに 昔結べる 契りにて 

 この世にかかる 中の隔てぞ 

 わからない、わからない」

とも源氏は言うのである。

 

命婦は宮の御|煩悶《はんもん》をよく知っていて、

それだけ告げるのが

恋の仲介《なかだち》をした者の義務だと思った。

見ても思ふ 見ぬはたいかに 歎《なげ》くらん

 こや世の人の 惑ふてふ闇《やみ》

どちらも同じほどお気の毒だと思います」

命婦は言った。

 

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