雲の上に 思ひのぼれる心には
伊勢物語に対しての意見
〜雲居の宮中に〈思い〉上った正三位の心から見ますと
【千尋→業平の噂。伊勢73】
次は伊勢《いせ》物語と正三位《しょうさんみ》が合わされた。
この論争も一通りでは済まない。
今度も右は見た目がおもしろくて刺戟的で宮中の模様も描かれてあるし、
現代に縁の多い場所や人が写されてある点でよさそうには見えた。
平典侍が言った。
「伊勢の海の 深き心をたどらずて
ふりにし跡と波や消つべき
ただの恋愛談を技巧だけで綴《つづ》ってあるような小説に
業平朝臣《なりひらあそん》を負けさせてなるものですか」
右の典侍が言う。
雲の上に 思ひのぼれる心には
女院が左の肩をお持ちになるお言葉を下された。
「兵衛王《ひょうえおう》の精神はりっぱだけれど
在五中将以上のものではない。
見るめこ そうらぶれぬらめ 年経にし
伊勢をの海人《あま》の名をや沈めん」
🌊遥か written by 藍舟🌊
🌸第17帖 絵合(えあわせ)の内容はこちら
少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷
https://syounagon-web-1.jimdosite.com
🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画。チャンネル登録お願いします🪷
【ふるさと納税】Q-66あこや真珠 ブローチ兼帯留め(30-Si)
- 価格: 300000 円
- 楽天で詳細を見る
- 価格: 600000 円
- 楽天で詳細を見る