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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

なつかしき 色ともなしに 何にこの 末摘花《すゑつむはな》を 袖《そで》に触れけん 🌷〜常陸宮の姫君が末摘花(ベニバナ)とよばれるきっかけになった歌 by 源氏の君🌺

なつかしき 色ともなしに 何にこの

末摘花《すゑつむはな》を 袖《そで》に触れけん

常陸宮の姫君が末摘花(ベニバナ)とよばれるきっかけになった歌〉

by 源氏の君🌺

〜心惹かれる色(紅花の赤色)というわけでもないのに、

どうしてこんな、末摘花のような女性を袖に触れ(手を出し)たのだろうか

【第6帖 末摘花】

「君の所へ留めて置かれたらたいへんだよ。

 着物の世話をしてくれる家族もないのだからね、

 御親切をありがたく受けるよ」

とは言ったが、

もう戯談《じょうだん》も口から出なかった。

それにしてもまずい歌である。

これは自作に違いない、

侍従がおれば筆を入れるところなのだが、

そのほかには先生はないのだからと思うと、

その人の歌作に苦心をする様子が想像されておかしくて、

「もったいない貴婦人と言わなければならないのかもしれない」

と言いながら源氏は微笑して手紙と贈り物の箱をながめていた。

命婦は真赤《まっか》になっていた。

 

臙脂《えんじ》の我慢のできないようないやな色に出た直衣で、

裏も野暮《やぼ》に濃い、

思いきり下品なその端々が外から見えているのである。

悪感を覚えた源氏が、

女の手紙の上へ無駄《むだ》書きをするようにして書いているのを

命婦が横目で見ていると、

「なつかしき 色ともなしに 何にこの

 末摘花《すゑつむはな》を 袖《そで》に触れけん」

 色濃き花と見しかども、とも読まれた。

花という字にわけがありそうだと、

月のさし込んだ夜などに時々見た女王の顔を命婦は思い出して、

源氏のいたずら書きをひどいと思いながらも しまいにはおかしくなった。

🪷ぜひ、全文もご覧ください🪷

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