google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

夕霧の晴るる けしきもまだ見ぬに いぶせさ添ふる 宵《よひ》の雨かな☔️〜結婚したばかりの末摘花の姫君に by 源氏の君✉️

夕霧の晴るる けしきもまだ見ぬに

いぶせさ添ふる 宵《よひ》の雨かな☔️

結婚したばかりの末摘花の姫君に by源氏の君✉️

〜夕霧が晴れる気配もまだ見ないうちに鬱陶しさが

 さらに加わる宵の雨だなあ。 

 

【第6帖 末摘花】

雨が降っていた。

こんな夜にちょっとでも行ってみようというほどにも

源氏の心を惹《ひ》くものは昨夜の新婦に見いだせなかった。

あちらでは時刻を計って待っていたが源氏は来ない。

命婦《みょうぶ》も女王をいたましく思っていた。

女王自身はただ恥ずかしく思っているだけで、

今朝来るべきはずの手紙が夜になってまで来ないことが

何の苦労にもならなかった。

「夕霧の晴るる けしきもまだ見ぬに

 いぶせさ添ふる 宵《よひ》の雨かな」

 この晴れ間をどんなに私は待ち遠しく思うことでしょう。

と源氏の手紙にはあった。

来そうもない様子に女房たちは悲観した。

返事だけはぜひお書きになるようにと勧めても、

まだ昨夜から頭を混乱させている女王は、

形式的に言えばいいこんな時の返歌も作れない。

夜が更《ふ》けてしまうからと侍従が気をもんで代作した。

「晴れぬ夜の 月待つ里を思ひやれ

 同じ心に ながめせずとも」

書くことだけは自身でなければならないと皆から言われて、

紫色の紙であるが、 古いので灰色がかったのへ、

字はさすがに力のある字で書いた。

中古の書風である。

一所も散らしては書かず上下そろえて書かれてあった。

🪷ぜひ、全文もご覧ください🪷

💠聴く古典文学📚少納言チャンネルは、聴く古典として動画です。チャンネル登録お願いします🌷