2024-01-06から1日間の記事一覧
いさらゐは はやくのことも 忘れじを もとの主人《あるじ》や面《おも》変はりせる by 源氏の君 〜小さな遣水は昔のことも忘れないのに もとの主人は姿を変えてしまったからであろうか 【第18帖 松風 まつかぜ 21】 「一度捨てました世の中へ帰ってまいって …
住み馴《な》れし 人はかへりてたどれども 清水《しみづ》ぞ宿の主人《あるじ》がほなる by 明石の尼君 〜かつて住み慣れていたわたしは帰って来て、 昔のことを思い出そうとするが 遣水はこの家の主人のような 昔ながらの音を立てています 【第18帖 松風 ま…
変はらじと 契りしことを 頼みにて 松の響に 音《ね》を添へしかな 源氏の君へ by 明石の上 〜変わらないと約束なさったことを頼みとして 松風の音に泣く声を添えて待っていました 【第18帖 松風 まつかぜ 22】 源氏は御堂《みどう》へ行って 毎月十四、五…
契りしに 変はらぬ 琴の しらべにて 絶えぬ心の ほどは知りきや by 源氏の君 〜約束したとおり、琴の調べのように変わらない わたしの心をお分かりいただけましたか? 【第18帖 松風 まつかぜ 22】 源氏は御堂《みどう》へ行って 毎月十四、五日と三十日に行…