2023-09-09から1日間の記事一覧
人妻は あなわづらはし 東屋の まやのあまりも 馴《な》れじとぞ思ふ 源典侍の誘いに対しての源氏の歌 〜人妻は厄介なことです。 東屋の真屋の軒先に立ち馴れぬように、 あなたには あまり馴れ馴れしく親しまないようにしよう。 【第7帖 紅葉賀】 清涼殿の音…
立ち濡《ぬ》るる 人しもあらじ 東屋に うたてもかかる 雨そそぎかな 催馬楽「東屋」を歌いながら近づく源氏を招く源典侍(げんのないしのすけ)の歌 〜濡れて雨宿りに来る人もいない粗末な東屋に、 嫌な雨が降りそそぎます。 【第7帖 紅葉賀】 清涼殿の音楽…
笹《ささ》分けば 人や咎《とが》めん いつとなく 駒馴《な》らすめる 森の木隠れ 源典侍(げんのないしのすけ)の誘惑をかわす源氏の君の歌 〜笹を分けて入って行ったら人が注意するでしょう。 いつでも馬を懐けている森の木陰では厄介ですからね。 あなた…
君し来《こ》ば 手馴《てな》れの駒《こま》に 刈り飼はん 盛り過ぎたる下葉なりとも 色気たっぷりに源典侍(げんのないしのすけ)が源氏を誘う 〜あなたがいらしたなら、 飼い馴れた ご愛馬のつもりで草を刈ってあげましょう。 盛りを過ぎてしまった下草で…
森の下草老いぬれば 駒《こま》もすさめず 刈る人もなし 源典侍が源氏に語った 古今集の読み人知らずの歌 下の和歌は、これ ✴︎大荒木の 森の下草老いぬれば 駒もすさめず 刈る人もなし 〜大荒木の森に生えている下草も成長しすぎてしまった。 馬も喜んで食べ…