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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

枕結《ゆ》ふ 今宵ばかりの 露けさを 深山《みやま》の苔に くらべざらなん🌸 源氏の君へ by 若紫の祖母(尼君)より🌿

枕結《ゆ》ふ 今宵ばかりの 露けさを 深山《みやま》の苔に くらべざらなん   

源氏の君へ by 若紫の祖母(尼君)より🌿

〜旅寝の枕を結ぶ 今宵一晩だけの涙を、深山の苔と比べないでください。

今晩だけの旅の宿で涙に濡れているからといって

 深山に住む私達のことを引き合いに出さないでください。

 

🌷若紫 第5帖🌷

源氏が、

「仏の導いてくださる道は

暗いところもまちがいなく行きうるというのですから」

という声の若々しい品のよさに、

奥の女は答えることもできない気はしたが、

「何のお導きでございましょう、

こちらでは何もわかっておりませんが」

と言った。

「突然ものを言いかけて、失敬だとお思いになるのはごもっともですが、

『初草の 若葉の上を 見つるより

 旅寝の袖《そで》も 露ぞ乾《かわ》かぬ』

 と申し上げてくださいませんか」

「そのようなお言葉を頂戴あそばす方が いらっしゃらないことはご存じのようですが、

どなたに」

「そう申し上げるわけがあるのだとお思いになってください」

源氏がこう言うので、女房は奥へ行ってそう言った。

まあ艶《えん》な方らしい御挨拶である、

女王《にょおう》さんがもう少し大人になっているように、

お客様は勘違いをしていられるのではないか、

それにしても若草にたとえた言葉が どうして源氏の耳にはいったのであろうと思って、

尼君は多少不安な気もするのである。

しかし返歌のおそくなることだけは見苦しいと思って、

『枕結《ゆ》ふ 今宵ばかりの 露けさを

 深山《みやま》の苔に くらべざらなん』

とてもかわく間などはございませんのに」

と返辞をさせた。

🪷ぜひ、全文もご覧ください🪷

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