2023-09-25から1日間の記事一覧
月影は見し世の秋に変はらねど 隔つる霧のつらくもあるかな 〜月の光は昔の秋と変わりませんのに 隔てるように霧がかかっているのが つらく思われるのです。 (中宮様との間に隔たりがあるのが悲しく思います) 【第10帖 賢木 さかき】 「ただ今まで御前にお…
九重《ここのへ》に霧や隔つる雲の上の 月をはるかに思ひやるかな 院との思い出がお心に浮かび 源氏の君へ 命婦に伝えさせた歌 by 藤壺の中宮 〜宮中には霧が幾重にもかかっているのでしょうか。 雲の上で見えない月を はるかにお思い申し上げますことよ。 …
白虹貫日 太子畏之 白虹 日を貫けり、太子おぢたり 〜謀叛の兆しがある。 しかし太子はその失敗を懼れている ある時、燕の国の太子・丹が荊軻(けいか)に秦の始皇帝の暗殺を頼んだ。 依頼を受けた荊軻が秦国に入国するために易水の川を渡った頃、 太子・丹…