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源氏物語&古典blog✨🪷 🌿和歌 ときどき漢文🌿

源氏物語、枕草子をはじめ古典の中の 美しい和歌 漢文を紹介してまいります🌸

なべて世の 哀ればかりを 問ふからに 誓ひしことを 神やいさめんby 朝顔の姫君🪷【源氏物語626 第20帖 朝顔8】

なべて世の 哀ればかりを 問ふからに

誓ひしことを 神やいさめん by 朝顔の姫君

〜一通りのお見舞いの挨拶をするだけでも

 誓ったことに背くと(賀茂の)神がお戒めになるでしょう。

 

源氏物語626 第20帖 朝顔8】

なべて世の 哀ればかりを 問ふからに

誓ひしことを 神やいさめん

と斎院のお歌が伝えられる。

「そんなことをおとがめになるのですか。

 その時代の罪は皆 科戸《しなど》の風に追

 ってもらったはずです」

 源氏の愛嬌《あいきょう》はこぼれるようであった。

「この御禊《みそぎ》を神は

(恋せじとみたらし川にせし

 御禊《みそぎ》神は受けずもなりにけるかな)

 お受けになりませんそうですね」

宣旨は軽く戯談《じょうだん》にしては言っているが、

心の中では非常に気の毒だと源氏に同情していた。

羞恥《しゅうち》深い女王は

次第に奥へ身を引いておしまいになって、

もう宣旨にも言葉をお与えにならない。

「あまりに哀れに自分が見えすぎますから」

と深い歎息《たんそく》をしながら源氏は立ち上がった。

「年が行ってしまうと恥ずかしい目にあうものです。

 こんな恋の憔悴《しょうすい》者に

 せめて話を聞いてやろうという寛大な気持ち

 をお見せになりましたか。そうじゃない」

こんな言葉を女房に残して源氏の帰ったあとで、

女房らはどこの女房も言うように源氏をたたえた。

空の色も身にしむ夜で、木の葉の鳴る音にも昔が思われて、

女房らは古いころからの源氏との交渉のあった

ある場面場面のおもしろかったこと、

身に沁《し》んだことも心に浮かんでくると言って

斎院にお話し申していた。

💐#夕風と君 written by #のる

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【源氏物語625 第20帖 朝顔7】人知れず 神の許しを 待ちしまに ここらつれなき 世を過ぐすかな〜朝顔の姫君に by 源氏の君🌺

人知れず 神の許しを 待ちしまに

ここらつれなき 世を過ぐすかな

朝顔の姫君に by 源氏の君🌺

〜誰にも知られず 神の許しを待っていた間に、

 長年つらい世を過ごしてきたことです。

 

源氏物語625 第20帖 朝顔7】

「今になりまして、

 お居間の御簾の前などにお席をいただくことかと

 私はちょっと戸惑いがされます。

 どんなに長い年月にわたって

 私は志を申し続けてきたことでしょう。

 その労に酬《むく》いられて、

 お居間へ伺うくらいのことは

 許されていいかと信じてきましたが」

と言って、源氏は不満足な顔をしていた。

 

「昔というものは皆夢でございまして、

 それがさめたのちのはかない世かと、

 それもまだよく決めて思われません境地に

 ただ今はおります私ですから、

 あなた様の労などは静かに考えさせていただいたのちに

 定《き》めなければと存じます」

女王の言葉の伝えられたのはこれだった。

だからこの世は定めがたい、頼みにしがたいのだと、

こんな言葉の端からも源氏は悲しまれた。

「人知れず 神の許しを 待ちしまに

 ここらつれなき 世を過ぐすかな」

ただ今はもう神に託して

おのがれになることもできないはずです。

一方で私が不幸な目にあっていました時以来の

苦しみの記録の片端でもお聞きくださいませんか」

源氏は女王と直接に会見することを

こう言って強要するのである。

そうした様子なども昔の源氏に比べて、

より優美なところが多く添ったように思われた。

その時代に比べると年はずっと行ってしまった源氏ではあるが、

位の高さにはつりあわぬ若々しさは保存されていた。

🪷表象 written by 藍舟

 

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【源氏物語618 第19帖 薄雲49 完】浅からぬ 下の思ひを 知らねばやな なほ篝火の影は 騒げる

浅からぬ 下の思ひを 知らねばやな

なほ篝火の影は 騒げる

明石の上に by 源氏の君

〜わたしの深い気持ちを御存知ないからでしょうか

 今でも篝火のように

 ゆらゆらと心が揺れ動くのでしょう

 

源氏物語618 第19帖 薄雲49 完】

住み馴れるにしたがって

ますます凄い気のする山荘に待つ恋人などというものは、

この源氏ほどの深い愛情を持たない相手をも

引きつける力があるであろうと思われる。

ましてたまさかに逢えたことで、

恨めしい因縁のさすがに浅くないことも思って歎く女は

どう取り扱っていいかと、

源氏は力限りの愛撫を試みて慰めるばかりであった。

 

木の繁《しげ》った中からさす篝《かがり》の光が

流れの蛍と同じように見える庭もおもしろかった。

「過去に寂しい生活の経験をしていなかったら、

 私もこの山荘で逢うことが心細くばかり思われることだろう」

と源氏が言うと、

いさりせし かげ忘られぬ 篝火《かがりび》は

 身のうき船や 慕ひ来にけん

あちらの景色によく似ております。

不幸な者につきもののような灯影《ほかげ》でございます」

と明石が言った。

浅からぬ 下の思ひを知らねばや

 なほ篝火の 影は騒げる

だれが私の人生観を悲しいものにさせたのだろう」

と源氏のほうからも恨みを言った。

少し閑暇《ひま》のできたころであったから、

御堂《みどう》の仏勤めにも没頭することができて、

二、三日源氏が山荘にとどまっていることで

女は少し慰められたはずである。

 

🌹🎼最果てのルージュ written by のる

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